ノロウイルス
2006年末ノロウイルスによる感染症胃腸炎が全国で猛威を振るいました。国立感染症研究所の調査によると、1医療機関当たりの1週間の患者数は20人を超える過去最悪のペースとなり、大半の都道府県がノロウイルス警報を発令し、手洗いの励行など注意を呼びかける異例の事態となりました。ノロウイルスは普通の細菌よりもずっと小さく、電子顕微鏡でないと見ることのできないくらいの粒子です。ウイルス粒子だけでは増殖せず、人間の生きた細胞の中でのみ、増えることができます。感染力は非常に強く、人間の腸内で増え、吐き気や激しい下痢、発熱を引き起こします。治療法はなく水分補給などの対症治療しか見つかっていないのが現状です。死に至るほどになるのはごく稀で、通常は2、3日で治りますが、高齢者や小さい子どもは重症になることがあるので注意が必要です。ノロウイルスが最も流行したのは1996年で、600万から700万人が発症したとされていますが、2006年には1000万人近くにもなったとのことです。通常では乳幼児を中心に発症すると言われていますが、成人にまで広がったのも2006年の特徴といえます。各地の高齢者施設や医療機関で集団感染が発症し、肺炎などで亡くなる高齢者も出ました。感染原因としてカキなどの2枚貝を食べた人に多く発症すると言われています。下水を検査すると、年間を通してノロウイルスが検出されています。それが河川を通じて海へと流れ込みます。そのため、大量に水を取り込む事でえさを採取する貝類の体内には、多くのウイルスが存在しているのです。特に栄養の豊富な河口で養殖されるカキなどは、ウイルスに汚染されている可能性が高まります。できる限り加熱をして、中心まで火を通して食べるようにしましょう。それでも、ここ数年はカキ以外の食べ物からうつる場合や、感染者や回復した人からうつる二次感染が増えています。感染防止で心がけることは、とにかく石鹸を泡立てて手をしっかり洗い、ウイルスを落とすこと、消毒用のアルコールだけでは死滅せず、野菜や加熱後の食品など、そのまま口に入れるものは素手で直接触らないで、箸などを使いましょう。
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