化学物質過敏症

化学物質過敏症は、何らかの化学物質を大量に取り込んだり、たとえ低濃度の化学物質であっても、繰り返し長期間にわたって曝されることにより発症します。主な病状は、発汗異常、微熱、手足の冷え、倦怠感、疲労感といった自律神経障害、集中力、思考力の低下、不眠、うつなどの精神障害のほか、頭痛、めまい、耳鳴り、筋肉痛、目やのどの痛み、下痢、腹痛、味覚嗅覚の異常などさまざまです。子どもの学習障害、多動症との関連も指摘されています。これらの症状は患者側の要因で決まり、原因物質によって一定の症状が出る訳ではありません。そこが中毒とは大きく異なる点であり、また、いったん発症すると、きわめてわずかな化学物質にも反応を示し、重症になると日常生活が困難になります。発症原因の過半数を占めるのが、住宅などのシックハウスです。換気をすればやがて治まることが多いのですが、人によっては全身倦怠、うつ、不眠などの症状が長く続き、治療が必要になります。シックハウスによる体調不良は総称してシックハウス症候群と呼ばれていますが、これらは主に建材や塗料、壁紙、家具などから発生するホルムアルデヒドやトルエンなどの揮発性有機化合物によります。他にも暖房器具の排気、煙草の煙、殺虫剤、合成洗剤、残留農薬、消毒液、芳香剤、化粧品、整髪料、じゅうたんやカーテンの防虫剤、防炎剤などが挙げられます。シックハウス以外にも、水、食べ物、庭や畑で使用される農薬、工業用薬品などが原因になることもあります。化学物質過敏症は、比較的新しい疾病概念で、発症の仕組みはまだ不明の点も多く、保健病名として未登録ということもあり、すべての医療関係者が診断、治療に通じているわけでもありません。治療のポイントとして原因物質から遠ざかること。建材の交換や換気効率の改善などの住居対策はもちろんのこと、食事や日用品にもさまざまな化学物質が含まれているため、それらを含めて減らす努力をしましょう。化学物質に対する耐性には、個人差があり、生まれながらの能力に加えて精神的、物質的なストレスや基礎疾患の有無、年齢や体重、栄養状態などによっても違ってくるそうです。いつ誰がなっても不思議ではないのですが、身の回りから一切の化学物質を排除することは不可能です。せめて毎日触れるものや、食べ物には気を使うようにしましょう。そうすれば摂取量もかなり違ってくるはずです。

生活習慣病と健康

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