インフォームド・コンセント

インフォームド・コンセントとは、医師が患者に病状や治療について充分説明したうえで、患者が医師の行なおうとする治療に同意するということです。どんな治療を受けるかは、患者側に最終決定権があることを意味しています。これは、個人の意思を尊重するという基本があってはじめて成り立つことでもあります。病気にかぎったことではなく、他の事と同じように、患者には知る権利や自己決定権があり、医師にはそれを守る義務があるということです。欧米ではこの考え方が一般的で、たとえば医師ががん告知を怠ると、患者側から告訴されるケースもあります。それに対して日本では、治療については医師にまかせて、素人は口を出さないという態度が長い間一般的でした。たとえば、がん治療では、患者本人に病名をひたかくしにし、治療法についても、本人には本当のことが知らされないということがよくありました。また、他の病気についても、医師が治療法をいくつか示し、患者の意見を求めることも少なく、薬についても同様です。インフォームド・コンセントは医師に説明義務があることを認めさせる概念であり、この考え方が具体的に発展したのはアメリカにおいてで、1960年から1970年代の公民権運動、消費者運動、女性解放運動などのうねりのなかで、1972年にはアメリカ病院協会によって、インフォームド・コンセント自己決定など患者の権利が確立されました。その後、世界医師会は1981年のリスボン宣言により日常診療のインフォームド・コンセントを患者の権利として採択しました。

生活習慣病と健康

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