胃がんの治療

胃がんの治療は外科手術で患部を切除することが基本です。しかし、がんが胃の粘膜にとどまっている場合や、合併症があって手術できない場合などでは内視鏡を利用した治療が行なわれることもあります。特殊な内視鏡で切除する方法、レーザー光線を患部に照射して焼き切る方法、また抗がん剤やエタノールを直接患部に注入する方法などがあります。また、抗がん剤による化学療法、免疫力を高める免疫療法、放射線療法や温熱療法をはじめ、さまざまな方法を組み合わせて治療が行なわれます。また、これらが手術と併用されることもあります。手術後に、化学療法や免疫療法を併用することは一般的に行なわれています。手術はがんの進み具合、広がり具合また、患者の体力、合併症のあるなしなどいろろな条件を多角的に考慮してその方法が決められます。がんのできている場所によっても手術の方法が違います。がんが胃の入り口に近い方にできた場合は、全摘手術を行なうことが多くなっています。これは、リンパ液の流れが広範囲にわたるためです。しかし、胃の出口に近いほうにできた場合は、胃の下半分から4分の3くらいを切除するケースが多くなっています。また、広がっている場合は、脾臓、膵臓、大腸、肝臓などの手術時に一緒に切除することもあります。胃を部分切除したときは、残った胃と十二指腸をつなぎ、全摘したときは、食道と十二指腸の間に小腸の一部を入れ、胃の代わりをさせます。
手術後は、1回の食べられる量が少なくなり、体重が減少します。少しずつ、自分の食べられるものを数回に分けて食べるよう工夫が必要です。胃を切除した場合は、小腸が胃の代わりになりますが、最初から胃とまったく同じ働きをしてくれるわけではありません。あせらず徐々に慣らすしかありません。
治療後はしばらくすると貧血が起きる場合があります。これは、鉄やカルシウムの吸収が悪くなったり、ビタミン類の吸収が悪く赤血球が不足して起ります。また、十二指腸まで切除した場合は、膵液や胆汁の分泌が悪くなり、消化障害が起きやすくなります。そのほか、食物が急速に小腸に落ちてしまうために、ダンピングと呼ばれる症状が起ることがあります。一時的に血糖値が下がり、発汗、動機、めまいなどが起きやすくなります。胃の逆流防止機能が失われるので、胆汁や膵液が食道のほうに逆流しやすく、胸やけを起こすこともあります。また、ガスが出やすく、下痢や便秘になりやすい人もいます。これらの症状には個人差があるものの、誰にでも起きるものです。主治医に相談しながら、乗り越えて行く事が大切です。

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